希望する物件が見つかったら、購入の手続きに入るのですが、
手続きに入る前に、物件を購入するにあたりどんな費用がかかるのかと
いうところをご紹介していきたいと思います。
物件の探し方によって費用が違ってきたり、
今回、ご紹介する以外にかかってくる場合もありますが、
購入時にかかる費用に着目してみていきます。
私自身が法人で物件を購入したいと考えておりますので、
「アメリカ不動産を購入する際にどのような費用がかかってくるのか知りたい」
という方や「初めてアメリカ不動産投資をするので購入時の費用を把握しておきたい」
という方などは、ぜひご参考にしてください。
購入手数料:物件購入にかかる費用ポイント1
アメリカ不動産の購入時にかかる費用としてあげられるのは、
「購入手数料」「エスクローフィー」「融資手数料」などです。
アメリカの不動産取引において、
エージェントフィー(日本でいう仲介手数料)は、全額売主が負担するため、
原則的には買主がエージェントに支払う手数料はありません。
(売却時には、売却価格に対して平均して6%ほどかかります。)
買主側が売主側のエージェントに直接アクセスした場合、
ディスクロージャー(日本の重要事項説明)で買主が承諾した場合、
同一ブローカー内で別のエージェント間仲介などでは、
売主と買主の両方から仲介手数料が発生する事も可能なようです。
ただし、トラブルになるとエージェントが責任を負うケースが多くなるので、
エージェントはリスクを避ける傾向にあるようです。
エスクロー手数料:物件購入にかかる費用ポイント2
アメリカでは不動産取引の透明性を保つために、エスクローが介在しますので、
不動産取引に際してはエスクローに支払う手数料が発生します。
売主と買主とで仮契約となったら、
エスクローを開設して手付金などをエスクロー会社に預けます。
エスクローを開設することで、
公正な取引ができるように第三者にさまざまな代行手続きを託すことができます。
エスクローは金銭授受などの会計機能、
契約書類等の授受機能、所有権登記などの代行機能など、
手付金の段階から契約、最終的な決済まで行ってくれます。
エスクロー費用は物件にもよりますが、
物件価格の1%〜2%くらいでみておくといいでしょう。
このエスクロー費用は、仲介手数料と混同しやすいようです。
アメリカの50州のうち、エスクローを使用している州は40州以上で、
ほとんどの州で使用しています。
残りの州のニューヨーク州、ボストン州、マサチューセッツ州などは
弁護士の元で関係者が契約、決済を行うことになります。
融資事務手数料:物件購入にかかる費用ポイント3
物件を購入する時に、融資を受ける方もいらっしゃると思います。
ローンを利用する場合には、金融機関に支払う融資事務手数料が発生します。
これは金融機関にもよりますが、
一般的には融資金額に対して1%〜2%前後の手数料がかかってきますので、
融資申し込み時には融資事務手数料などの確認をしておきましょう。
物件購入時にかかる費用のまとめ
以上のように、不動産の物件購入時にかかる費用として
「購入手数料」「エスクローフィー」「融資手数料」などがあげられます。
ただし、中には例外もありますし、不動産関連の法律や、
不動産事業者のライセンスなども州ごとで異なっています。
また、日本では建物を建てる基準としての建築基準法は国の基準としてありますが、
アメリカには国の建築基準はなく、
多くの場合には市、郡で定めていますので建物の基準も異なっている事があります。
アメリカの州ごとの違いはあるとしても、
物件価格に対してどれくらいの手数料がかかってくるのか、
おおよその費用の把握として一つの参考にしていただければと思います。
次回は「海外送金 」について取り上げます。お楽しみに!