アメリカのテキサス州で不動産投資を行うとき、
日本法人ならばテキサス州に支店登記をしなければなりません。
日本法人名義でのテキサス州の不動産の購入では、
税務的な手続きとして支店登記をするのですが、
なぜ、日本法人で支店登記が必要なのかというご質問をいただくことがあります。
そこで、ここではテキサス州に
支店登記をしなければならない理由についてお話ししていきます。
日本法人名義でテキサス州に不動産を購入された方、
購入を検討している方はぜひご参考にしていただけると嬉しいです。
国だけでなくテキサスにも申告が必要なため:理由1
なぜ、テキサス州に支店登記をしなければいけないのか、
その理由の1つは確定申告をするために
テキサス州にも申告書の提出が必要になるからです。
例えばテキサス州で法人では、
国とテキサス州に申告をしなければなりませんが、
登記をしていない日本の会社が
いきなりテキサスに申告書を提出しても意味がないので、
必ず外国法人の支店として州への登記が必要になります。
納税対象ではなくても申告はしなければならないため:理由2
また、テキサスでは独特のルールがあります。
テキサス州内の総売上額が一定額を超えると課税対象ですが、
基準以下であれば税金はかからないというルールです。
売り上げが賃料収入のみであれば、
ほとんどのケースではテキサス州への税金を支払うことはないと思います。
ただし、税金を支払わなくてもいいということが、
確定申告をしなくてもいいということにはなりませんので、
納税額がゼロだとしても必ず申告が必要になります。
テキサス州に支店登記をしなければならない理由の2つ目は、
課税対象ではなくても申告しなければならないからです。
物理的所在がテキサスにあるため:理由3
テキサス州で不動産を購入するということは、
テキサス州で事業活動を行って収入を得ているので、
テキサス州への確定申告の対象になります。
物理的にテキサス州で事業活動を行っているため申告が必要になりますが、
理由1、2、3共に確定申告をするにはテキサス州に登記をしていることが前提ですので、
日本の会社名義でも支店登記が必要になります。
まとめ
日本では個人では所得税、法人では法人税を納税するというイメージがありますが、
アメリカでは州によっては今回のテキサス州のように
一定額を超えなければ課税対象にはならないということもあります。
今日は、日本法人がなぜテキサス州に支店登記をしなければならないのか?
その理由としてポイントを3つご紹介しました。
- 申告は国だけでなくテキサス州でも必要であるため
- 仮に納税額がなくても申告が必要であるため
- 不動産がテキサス州にあるので、テキサス州での申告が必要であるため
アメリカ不動産を購入してから、
確定申告までの手続きや流れなどが分かりにくいと思われる方もいらっしゃるようです。
不動産購入には大きなお金が動きますし、
資産でもありますので多少分かりにくいのは、
ある程度は仕方のないことなのかもしれません。
これからも「分かりにくい」や「不安」を少しでも解消していただけるような
情報をお伝えしていきたいと思います。