アメリカで不動産を所有するときは、
日本とアメリカのそれぞれの方法で確定申告をしていきます。

不動産の税金は計算が複雑そうだと思うかもしれませんが、
考え方を知っておくだけでも助けになると思います。

今日はアメリカの確定申告で
「納税が発生するとしたら、どれくらいになるの?」
「税金はどのようにして計算されるの?」
ということにフォーカスして解説していきます。

収入から経費を引いてプラスになれば課税所得となる:ポイント1

まずは、どんな計算方法か見ていきたいと思います。

日本の確定申告では、
医療費や保険、基礎控除などの所得控除や税額控除などがあり、
それらが収入から差し引かれたり、控除を受けることができます。

アメリカの確定申告では、
基礎控除や医療費控除などは非居住者の私たちが使える控除ではないので、
アメリカの賃料収入から、
物件を維持していくためにかかった経費(管理費や保険料など)
を差し引いていきます

それでもプラスになったときのみ、
その金額が課税所得となり課税所得に税率をかけて税金が算出されます。

※アメリカの収入から経費を引いてプラスとなれば、それが課税所得になり、
課税所得に所得税率をかけた金額で税金を計算

アメリカ基準の減価償却も経費となる:ポイント2

ポイント1では、経費として管理費や保険料などを挙げましたが、それに加えて
アメリカでは減価償却費も経費として計上できます

補足しますと、収入から経費を引いて、
さらにアメリカで認められる減価償却費を計上し、残りが課税所得になります。

この減価償却費は日本の減価償却と混同される方がいますが、
日本とアメリカの減価償却は計算の仕方が全然違ってきますので、数字も異なります。

アメリカの確定申告で認められている減価償却費を計上することで
経費として収入から引くことができるというのが、2つ目のポイントです。

税率はだいたい10~15%。:ポイント3

ここでは税率について触れていきます。
税率は累進課税となり10%〜15%になる方が多いと思います
累進課税とは、所得が多いほど段階的に税率が上がっていく計算方法です

通常は独身者なのか、既婚者なのかで所得控除などに関係してくるのですが、
既婚者であっても日本に住んでいる方は、
ほぼ独身者のような扱いとなり、所得控除などは受けられないことが多いです。

税率については確定申告書の既婚か独身かという属性と、
収入から経費を引いた課税所得の金額などによって変わります。

日本で不動産投資をされている方の不動産の収入(課税所得)としては、
給与所得よりは金額が低めだと思います。

賃料収入から経費を引くと、課税所得としては日本円で100万円あるかないか、
もしくはそれ以下になると仮定すると、
大体は最低税率が適用されるケースが多いという印象です。
(平均すると、大体10%〜15%くらいの方が多いです)

これは現在の税率ですので、やはり大統領が変わったりすると
アメリカも税率は比較的変わりやすいので、今後、変更などはあるかもしれません。

まとめ

今回は、アメリカ側で確定申告をする場合に、
どれくらい税金がかかるのか、というテーマで
計算方法、経費、税率などについて解説してきました。

収入から経費を引いたものが課税所得になり、
その経費にはアメリカで認められている減価償却も含まれます。

税率は累進課税ですので、物件の賃料を目安に考えると、
大体10%〜15%くらい、といえます。

税制改正が入ったとしても、急激に税率が上がるということはないとは思いますが、
税率が変わることはあるので、ご自身が投資をされるタイミングで、
税率の確認をしておくといいでしょう。

大事なのは、収入から経費を引いた数字に税率をかけて、税金が算出されるので、
確定申告を通して税金にも関心をもっておくということです。

税金の知識は必要なのでぜひご参考にしてください。