不動産を売りたいなとスタートラインに立った際、
実際どんな手続きがあるのかご存じですか?

厳密には細かい手続きも含めるとたくさんあるのですが、
今回は大きな柱として主なもの3つをご紹介、解説していきます。

①テナント退居し、原状回復工事をする

日本ですとオーナーチェンジと言われ、
中に人がいる物件がプラスだと捉えられて売買されるパターンがあります。

しかし、アメリカの場合は人が中にいると買う前に中が見られず、
何か中に問題があったとしても
それを見ない状態で買う事になるのを嫌う傾向があります

つまり、基本的に中にテナント様はいない方がアメリカでは好まれるということです。

ですから、なるべく物件を高めに売りたい場合に必要な「
物件から退去していただいて、原状回復を終わらせる」
というステップがあります。

これが手続きのポイント1つ目です。

②買主との値段の交渉、調整をする

物件が晴れて売り物件としてZillowやRedfinといったサイトに掲載されますと、
買いたい方がそれを見たり、
実際に足を運んだ結果、欲しくなった場合はそこから交渉が始まります。

物件の売却の価格は、当初決まっていた金額より高く双方が合意するケースもあれば、
安く売るという事もあります。

ここは、現地のエージェントさんと打ち合わせをしながら
自分の希望や妥協点を伝え、実際の交渉や調整をしてゆく形です

これは日本でもよくある話だとは思いますが、
この様な「“値段の交渉や調整”をアメリカの方でもしていくこと」が
手続きの2つ目になります。

③決済書類の公証をする

公証とはその名の通り、
公務員が職権にて行政上で証明してくれるという行為のことを指します。

売買に関する交渉によって最終的に価格が決まり、
あとは決済と所有権の移転という時の事務作業は
かなりタイムリーにしていかなければいけません。

現地のエスクローやエージェントさん、
あるいは弁護士さんがメインになって決済書類を作ってくれるので、
それを日本で「内容が間違いなく一致しているのか?」、
「これで問題ないか?」と確認を行い、色々な署名をします。

そして、第三者である公証役場に公証手続きを取る事によって
証明してもらうという手続きが必要になります。

この決済書類の公証には色々な書類があって、
売主様のサインをする箇所も多くなっています。

東京の役場などの対応件数が多くて慣れている役場はスムーズにいくのですが、
稀にしか対応することのない地方の役場だとなかなか進まない場合もあります。

どちらにしろ、最終的には色々な説明をした上で印鑑を押すという流れになるので、
余裕を持って役場に向かっていただければなと思います。

場合によっては、
日本語で日本にいるコンサルタントの方にサポートに入ってもらって
決済書類の公証手続きをスムーズに進めるケースもあります。

いずれにせよ、
これをしっかりやらないと最後の決済に行かないのできっちりとすすめましょう

余裕を持ってと書きましたが、
既に売る日程が決まっているので
「その日までに必ずアメリカに着くようにお願いします!」
と言われることが多くなります。

ですから、公証役場で事前予約が必要なら予約を取っていただいて、
役場での公証手続きがスムーズに行くように最善を尽くしましょう。

そして、アメリカが求める期日(決済日、所有権が移転する日)の前までに
日本から書類をきちんと届けます

明確なリミットがあるせいで、
作業を担う立場としてはとてもストレスが溜まる事務作業だったりします。

ここもコンサルタントの方やAM(アセットマネジメント)の方が
サポートに入っていただけると安心な部分だと言えます。

そして、この決裁書類の交渉という部分は売却の手続きの肝になる部分かなと
個人的には思うので3つ目のポイントにしてみました。

まとめ

今回は売却後の不動産手続きの大きなポイントを3つご紹介しました。

  • テナント退居し、原状回復工事をする
  • 買主との値段の交渉、調整をする
  • 決済書類の公証をする

公証役場で公証を取る手続きまで終わりましたら、
原本をアメリカが求める期日内に送る、ここまでやって晴れて売却という事になります。

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