海外の不動産投資を成功させるには、
「売却をするのか」「持ち続けるのか」などの出口戦略の検討をする事が大切です。
売却を優位に進めるためには出口戦略を意識する事、
税金などの知識をつける事で大きく差が開いていきます。
今回はこの出口戦略の検討にあたって、出口戦略を練っていくためには、
どのような事をポイントにしたらいいのかをわかりやすく解説していきます。
不動産の売却時の日米の税金のポイントを押さえる:ポイント1
まずは1つ目のポイントは、「アメリカ不動産の税務をおさえる」です。
日本でもアメリカでも不動産を売却した場合に
譲渡所得やキャピタルゲイン税などの税金が課税されます。
1-1日本の譲渡所得とは
アメリカ不動産を売却をした場合には日本でも所得税などが課税されます。日本では、所有期間が5年を超えるかによって短期譲渡所得か長期譲渡所得かに分かれ、それぞれ税率が異なっています。
- 短期譲渡所得(5年以下)・・・税率39.63%(所得税30.63% 住民税 9%)
- 長期譲渡所得(5年超える)・・・税率20.315%(所得税15.315% 住民税 5%)
売却した金額から、取得費、費用などを差し引いて計算をしますが
所有期間によって税率が異なります。
1-2アメリカのキャピタルゲイン税とは
これに対し、アメリカでは「短期キャピタルゲイン税」「長期キャピタルゲイン税」などが所得に応じて、不動産の短期保有(1年未満)と長期保有(1年以上)で税率が変わります。
海外の不動産を売却した際に、日本とアメリカでの譲渡における課税、
日米その他の税務についてのポイントをおさえておく必要があります。
税率は国の税法によりますので、手続きは複雑にはなりますが、
概略だけでもおさえておくことが大切です。
(例えば、短期譲渡所得になるのか、長期譲渡所得になるのか、為替、税率、外国税額控除が受けられるのかなど)
日本でも不動産を売却したら譲渡所得などの
税金がかかるということはご存知の方は多いと思いますが、
まずはざっくりとした内容だけでも理解しておきましょう。
売却するタイミングの見極めが大切:ポイント2
最近は、アメリで不動産を運用される方が増えてきています。
2つ目のポイントは「アメリカ不動産売却のタイミングの見極め」についてです。
以下のようなケースを参考にしながら不動産売却のタイミングについてみていきましょう。
- 「繁忙期、閑散期などもあり売却時期が重なることがある」
- 「価格が上がりやすい時期や下がりやすい時期などがある」
- 「修繕などが必要になる時期(築年数などにより)がある」
- 「ローン金利と売却益とのバランス」
- 「売却益と為替変動とのバランス」
まずは、不動産は繁忙期や価格が上昇しやすい時期などがありますので、
繁忙期や上昇しやすい時期に不動産の売却が集中してしまったり、
逆に閑散期に売却をしてしまったりする事がありますので、
売却時期に気を配る事が大切です。
また、築年数によって修繕が必要になる事もありますので築年数によるタイミングや、
日本の不動産でも売却時の目安とされている
ローン金利、ローン残高と売却益とのバランスを見ることも重要です。
海外の不動産は売却益が出たとしても為替変動とのバランスも関わってきますので、
総合的に判断する必要があります。
「売却時に買い手がスムーズに見つからない」
「売却価格が購入価格を上回るのか下回るのか」などの判断をするためには、
いつどのタイミングで不動産を売却するのかの見極めがポイントです。
次のドルの運用をどうするか:ポイント3
3つ目のポイントは「不動産売却後の運用」についてです。
不動産を売却をすると大きな金額がドルで入ってきます。
資産をドル分散されている方も多くいらっしゃいますが、
ドルをそのまま寝かしておくのが、ドルで運用をするのか、
ドル以外の通貨や金融商品などでどのように運用していくのかなども
しっかりと考えた上で出口戦略を練っていく事が重要です。
今回は、アメリカ不動産投資出口戦略を考える上でのポイントを3つお伝えさせていただきました。
- 日米の税務のポイントをおさえる
- 売却のタイミングを見極める
- 売却後のドルの運用なども考える
「アメリカ不動産投資」についてご検討されている方に
少しでもお役に立ち、手助けになれれば幸いです。
今後も皆さまにアメリカ不動産のさまざまな情報を発信していきたいと思います。