W-8BENは、日本に居住しながらアメリカで発生した収入に対して課税される場合に
源泉徴収を防ぐためにIRSに提出する書類です。
アメリカの銀行口座をお持ちの方や
アメリカの不動産を所有している方にはなじみのあるフォームだと思いますが、
アメリカ国内で発生した利息や配当などが
アメリカ国内で課税されないように処理を行う際にも必要です。
今回は、W-8BENの様式にはどこに何を記載すればよいのか、
書き方のポイントなどをご説明します。
日本に居住している方は金融機関などからW-8BENの提出を求められますので、
ご自身で記入をして金融機関への提出する際のご参考にしてみてください。
できるだけ分かりやすく解説いたします。
W-8BENの基礎知識
W-8BENは米国のIRSの制定のフォームで、Part1〜part3で構成されています。
2回(第1回Part 1・第2回Part2〜3)に分けて解説しますので、
まずはPart Iの書き方から進めていきたいと思います。
★ポイント
・Part1ではお名前や住所などの情報を
ローマ字で記載していきますが、記入漏れのないようにご注意ください。
・金融機関にもよりますが、W-8BENは、早い場合では6月頃〜9月頃にご案内があり、
12月末頃までに返信してくださいというリクエストが多くなります。
期日までにご提出するようにしてください。
W-8BENの記載方法(Part1の書き方)
Part1①〜⑧はこちらをご参考に…
(例.Taro Yamada)
米国籍をお持ちの方は、この様式には該当しないのでご注意ください。
(例.Japan)
日本の確定申告で記載する現住所を英語で記載します。日本での住所の表記は〇〇県(東京都)、〇〇市(〇〇区)、町名、番地の順ですが、
英語での住所の表記は、日本の住所の表記の順番が逆になっています。【日本語と英語の住所の書き方】
〒100-0005 東京都 千代田区丸の内 2-7-1
2-7-1 Marunouchi, Ciyoda-ku, Tokyo, 100-0005フォームは2段に分かれているので上段には、番地、町名が入ります。City or townと書かれている下段には、City 欄に〇〇市、
東京都であれば区を記載します。
town欄には県を入れ、最後に郵便番号を記載します。(例.上段 2-7-1 Marunouchi)
(例.下段 Ciyoda-ku, Tokyo, 100-0005)
◆英語で住所を記載する場合には、日本語で記載する順番とは逆になります。
ITINナンバー(個人用納税者番号)を記載します。◆アメリカで不動産投資での収入のある方は、
多くの場合には納税者番号をお持ちかと思いますので、納税者番号を記載します。◆現在、納税者番号を申請中の方は空欄でも構いません。
ただし、番号の取得後には、ご本人が金融期間に対して
「納税者番号を取得したのですが、W-8BENの更新をする必要はありますか?」
というお問い合わせをします。金融機関より「更新が必要」という回答があれば、
⑤に新たに取得した納税者番号を記載して再度様式の提出が必要です。
マイナンバーの取扱いに際しては日本の法律などを考慮しながら、
適切に対処をすることが望まれます。提出先によってはマイナンバーの記載を求められる場合がありますので、
関連当局に確認の上必要に応じた対応を心がけるとよいでしょう。
金融機関銀行などではアメリカの銀行口座の番号を記載します。
こちらには、月、日、年の順番になっていますので、
この順番で生年月日を西暦から記載します。
(例.08-19-1973)
以上がW-8BENの Part Iの書き方になります。
お名前、国籍、住所、現住所とは別の送付先がある場合は
郵送先の住所、ITINなどの記載をしますが、
必要に応じてマイナンバーの記載、銀行口座の番号、生年月日などの情報が
Part Iに記載されることになります。
本人の基礎情報が多いのですが、
W-8BENのフォームはどの欄に何をどのように記載するのかが分かれば、
ご自身で記載をしていただくことができます。