アメリカ不動産の確定申告をしているフェニックスデールですが、
不動産投資では個人、法人での所有形態の違い、
売却時の税務などの疑問や難しさを感じている方も多いと思います。
そこで今回は、法人で不動産を購入し売却までの流れの中で、
知っておくとメリットになるポイントをご紹介しますので、ぜひご覧ください。
最近は、アメリカ不動産を日本の会社名義で購入する方が増えています。
ですが、個人でアメリカ不動産を買うよりも
法人の方が手続きが煩雑になることが多いです。
結果として
法人で購入するメリットをきちんと認識していないケースも少なくありません。
「法人でアメリカ不動産の購入を検討している方」あるいは
「すでに購入している方」は特にチェックしておいてください。
減価償却以外の別の目的があるとよい:ポイント1
アメリカ不動産投資では減価償却を目的としているケースがあります。
減価償却の仕組み自体は魅力的ではありますが、
減価償却以外にも別の目的についても目を向けておくと良いでしょう。
日本の会社名義でアメリカ不動産を購入することで、
4年間で大きく減価償却が取れるということで、
「アメリカ不動産を法人で購入されてはでどうですか?」などと、
説明されることがあると思います。
企業によってはこの減価償却のみで不動産を購入することが、
メリットにならないことがあります。
このようなことから原価償却が取れるから
不動産を購入しませんかと言われたときには、
安易に決断をするのではなくしっかりと検討をしていただきたいと思います。
売却時の税率は21%:ポイント2
売却時の税率は21%になります。
これは法人が不動産を売却する際のアメリカ側での譲渡税の税率です。
(2022年5月時点の税率です)
上記のように法人の譲渡税の税率は21%ですが、
個人と法人ではアメリカ側でかかる譲渡税の税率が異なります。
個人では累進課税となり、譲渡益などによっては
譲渡税がゼロになることもあります。一概には言えないのですが、
法人では一律課税となり、個人の税率の方が低いことが多いです。
個人で所有している方が法人への移転を検討している場合、
最後の出口戦略の部分では譲渡税の税率が異なりますので、注意しておきましょう。
相続に関する心配はない:ポイント3
「個人と法人、どちらがいいの?」と考える方も多いと思います。
相続に関する動画は過去にいくつかご紹介しておりますが、
法人の場合には、相続に関する心配がなくなります。
日本でもアメリカでも、不動産をお持ちの個人の方が亡くなった場合、
それぞれのルールに基づいて手続きをしていきます。
とはいえ、法人で持っている場合は、個人で持っているほど
相続に関して大きな心配をしなくてもよいというところは、
大きなメリットになるでしょう。
まとめ
最後に、法人でアメリカ不動産を所有するにあたって
知識として抑えておいてほしいポイントをまとめます。
不動産を法人で購入するときは…
・減価償却だけではなく別の目的持っておくとよい
・アメリカ側譲渡税率は一般的には法人の方が税率が高い傾向
・アメリカ側での相続対策は法人の方が心配が少ない
特に、所有形態の違いによって売却時の税務や相続などが変わってくるので、
検討する場合のご参考にしてみてください。