この記事を執筆時は2023年3月で確定申告の時期となり、
申告書の作成を進めている状況です。

作業を進めていると、繰上返済される方がかなり多い印象を受けています。

今回は申告書を作成しながら気づいた
「繰上返済をする前に少し皆様に考えていただきたいポイント」について説明していきます。

①手数料がかかるのか?

繰上返済をするという事は、
今まで借りていたものを通常の返済期間を前倒して、一気に返すということです。

その返済をするにあたって手数料がかかるのか?かかららないのか?を
事前に皆様に確認していただければなと思います。

これは借りている金融機関によって違ってきます。
気づきにくい点かと思いますのであらかじめ確認してみてください。

②為替レート

アメリカ不動産を購入する際にはお金を借りて購入する形が一般的です。

そのお金の借り方には2種類あります。

一つ目が日本で借りて日本円の融資を組んでいる形。
二つ目はアメリカで借りてドルで返してゆく形です。

今の傾向としては、
前者の形である“日本にて日本円で借りて
それをドルに換えてアメリカ不動産を購入されている方“が多いと感じます。

この借り方をしている場合には為替レートもぜひチェックしてほしいポイントです。

具体的には、お金を借りるときの1ドルあたりのレートと、
実際に繰上返済する時の1ドルあたりの日本円のレートを比較します。

そして、「損をしているのか得をしているのか?」によって、
日本かアメリカで為替差損の認識が出てきます。

これは意外に盲点で、
“お金を借りて返すだけなので為替差損は関係ない”と思われがちです。

ですが、申告書を作成する上では借りた時と
返す時の為替レートの差額が為替益や為替損になります。

それが申告書に反映されますので、繰上返済をしたいと思った時には
まず、「1ドルいくらの時にお金を借りたのか?」、
そして、「返そうと思っている時期の1ドルの為替レートがいくらなのか?」を
ご確認いただければと思います。

繰り返しになりますが、これは日本円で融資をされている方向けのポイントになります。

③税務インパクト

こちらはかなり、会計的な内容になります。
実際に繰上返済をして為替レート考え、そして為替差損を算出します。

そして、
最終的に日本かアメリカのどちらで税金がかかってしまうのか?を確認していきます。

まずは他のことと同様に専門家にご相談していただくのが先決です。

日本にいる日本人投資家は融資を日本円で引いている方にとって、
為替レートは実際の不動産のキャピタルゲイン並みにインパクトが大きいです。

この記事執筆時は比較的円安傾向なのですが、
円安にせよ円高にせよ、ドルの動きが非常に激しくなっています。

ですので、繰上返済を考えている皆様には
今回挙げたポイントをぜひご確認いただければなと思います。

まとめ

今回は融資繰上返済をする前に考えるポイント3つをご紹介しました。

  • 手数料がかかるのか?
  • 為替レート
  • 税務インパクト

少し会計的ではありますが、よくわらないなと思った時には、
ご依頼されている税理士の方に一度ご相談されることをお勧めいたします。