簿価とは、帳簿価格の略称で、売却時にどれだけ儲かったのか?
どれだけ売却益が出たのか?
を知るために非常に重要な数字になっております。

今回はこの簿価について、
アメリカ不動産を実際に売却される方のために分かりやすく説明していきます。

①購入価格から今までの減価償却費を引いた金額が簿価。

簿価が何かという事なのですが、例えば物件を3000万円で買い、
5年保有して毎年計上している減価償却費が仮に1500万円だとします。

そうなると、3000万円から1500万円を引いた
残り1500万円が簿価というイメージになります。

この1500万円が簿価になり、仮に5000万円で売れたとすれば、5000万円から
簿価の1500万円を引いた残り3500万円が利益になるという事が簿価の概念になります。

②日米の簿価は異なる。

簿価とは、購入価格から今までの減価償却費を引いた金額になるのですが、
日米の簿価は異なってきます。

つまり、同じ価格の物件を買ったとしても
日本とアメリカで計上する減価償却費の金額が異なるということです。

具体的に例えると次のようになります。
先程と同様に3000万円の物件が日本のルールに基づいた減価償却では1500万円でも、
アメリカのルールに基づいた減価償却では
1500万円ではなく例えば1000万円となるという事があります。

さらに、その物件が5000万円で売れたとします。

すると、3000万円の物件が日本の場合は減価償却が1500万円で簿価が1500万円、
それに対してアメリカでの場合は減価償却が1000万円で簿価は2000万円になります。

つまり、日米で減価償却費が異なるので、簿価も日米異なってくるというわけです。

③日米の譲渡益は異なる。

上記ポイント①と②でそれぞれ説明をしましたが、
同じ物件でも減価償却費が異なるので、簿価も異なります。

すると、同じ金額で物件が売れた場合でも儲けである譲渡益の部分が異なってきます。

よって、実際にアメリカ不動産を売られる方は
それぞれの国で税金を計算する必要があるわけです。

まとめ

今回は不動産売却簿価についての大きなポイントを3つご紹介しました。

  • 購入価格から今までの減価償却費を引いた金額が簿価。
  • 日米の簿価は異なる。
  • 日米の譲渡益は異なる。