今回は、個人でアメリカ不動産を所有している方が、
確定申告をするときに必要な申告書の書式について取り上げます。
アメリカでの個人所得税の確定申告では、
どのような様式を使っていてどのあたりに大事なことが書かれているのかなど、
数字などを把握するためには大まかでもいいので理解をしておくことが大切です。
ここでは、日本に住んでいる(アメリカには非居住)
一般的なケースの確定申告書についてご紹介します。
日本居住者は1040NRが所得税確定申告書:ポイント1
日本に居住している方がアメリカで個人所得税を申告する場合の
確定申告書の様式は『1040NR』と呼ばれるものです。
アメリカの居住者は『1040』の様式を使用しますが、
非居住者は最後に「NR」がついている『1040NR』の様式を使用します。
これは、Non-resident (非居住者)の頭文字からきています。
日本に居住していて
アメリカには非居住である個人(アメリカでビジネスなどの所得がない)の方の
確定申告書は、通常の場合は『1040NR』を使用します。
所得税関連のアメリカの申告書では、
1ページ目の左上に『Form1040NR』のように書式名が書かれていますので、
お手元にある書類の左上に『1040NR』と書かれていれば、
個人の所得税の確定申告書だなということがわかります。
1ページ目に要点が記載されている:ポイント2
確定申告書『1040NR』は、もちろん全て英語で書かれています。
どのようなことが書かれているのか気になると思いますが、
1ページ目に重要な内容や数字などの要点が記載されています。
具体的には、収入金額がどれだけあり控除できる費用がいくらで、
収入の合計と費用の合計の金額を出して、
その差額がプラスかマイナスなのか、
納税が必要なのかなど、確定申告の肝になる数字です。
日本の確定申告書でも1ページ目には要点が書いてあって、
2ページ目にも一部、所得の内訳や控除額などの重要な項目があります。
アメリカの申告書では、1ページ目と2ページ目が重要で、
3ページ目以降には別表という形で
1ページ目、2ページ目の詳細や数字の計算などを追加していく形です。
確定申告書では、申告書の1ページ目と2ページ目が最も重要になります。
納税額は2ページ目の75番に記載されている:ポイント3
『1040NR』にはいくつかの項目がありますが、
まずは実際の納税額としては
どの数字を見ればいいのかということが知りたいのではないかと思います。
納税額があるのかないのかは、
フォーム内の2ページ目の75番に記載されていますので、申告書をもらったら、
2ページ目をみてアメリカへの所得税の納税額の確認をしておきます。
※2019年度版の確定申告書に基づいています
まとめ
今日は「個人の所得税の確定申告書の様式」をテーマに
『1040NR』について解説しました。
英語の書式ですので少しわかりにくいかもしれませんが、
アメリカでの個人所得税の確定申告書の様式について、
まず知っておいてほしいポイントは、この3つです。
- 『1040NR』という様式を使用している(申告書の様式の左上をチェック)
- 実際の要約として大切な数字は1ページ目と補足として2ページ目に記載
- アメリカで税金が発生する場合には2ページ目の75番の数字をチェック
今回の所得税に関しては、控除できるものとできないものの計算をしたり、
非課税となるものや、税法上の減価償却など分かりにくい部分もありますが、
まずは、確定申告をして、納税の必要があるのかないのかなどの
数字の把握をしておきましょう。