米国の不動産を持っている方や、アメリカで確定申告をした方のもとに、ある日突然、IRS(米国の国税庁にあたる役所)から英語の封筒が届きます。何の知らせか見当がつかず、不安になった方も多いはずです。
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実は、通知は書かれた「番号」を見れば、おおよその種類がわかります。種類がわかれば、急いで動くのか、待つのかも決まります。この記事では、実際によく届く4種類の通知を、番号の見方から順に解説します。通知が届いたときにまず確認したい5つのポイントは、前回の記事「IRSから突然手紙が届いた!まず確認すべき5つのポイント」でご紹介しています。あわせてご覧ください。

見る場所は2つだけ

通知番号: 「Notice CP○○」は用紙の右上、「Letter ○○○○C」は下部や末尾に印字されています
通知日(Notice date): 通知に印字された日付です。待つ期間も期限も、届いた日ではなく、この日から数えます。日本への郵送には時間がかかるため、届いた時点で数日から数週間たっている例も珍しくありません

4種類の通知がひと目でわかる早見表

通知の種類 主な番号 内容 期限
60日レター(審査中) CP05、Letter 4464C、Letter 2645Cなど 申告書の確認に時間がかかっている なし(通知日から60日は待つ)
還付のお知らせ CP12 戻ってくるお金(還付)の金額が確定した、または変わった 納得なら不要。異議は通知の期日まで
本人確認の依頼 Letter 5071C、4883C、5747C 申告書が本人のものか確認したい 通知に記載(書かれていないレターも多い)
ペナルティ・追加納税 CP14、CP11 払うべき税金が発生した 通知の期日(最も急ぐ)

1.60日レター:「確認中なので、もう少し待ってください」

当社の経験では、届く通知の大半はこの60日レターです。慌てる必要はありませんが、原本は必ず保管してください。

申告書に書いた収入や、源泉徴収(売却時などに、あらかじめ引かれた税金)の金額を、IRSが持つ情報と照らし合わせている最中という知らせです。IRSは、「間違いや不正があるという意味ではない」と説明しています。

やること: 原本を保管し、全ページをスマホで撮影して、申告を頼んでいる税理士や、売却を担当した不動産会社などに共有します。IRSの電話はつながりにくく、最新の通知を把握していないと、1回の電話が無駄になるためです。通知日から60日たっても、還付(払いすぎた税金が戻ること)も連絡もなければ、通知に書かれた番号へ電話します。

2.還付のお知らせ:「戻ってくるお金があります」

IRSが申告書を見直して間違いを直した結果、払いすぎた税金が戻ってくるとわかった、または、戻ってくる金額が変わったという知らせです。戻ってくる税金を「還付(かんぷ)」と呼びます。番号はCP12です。

内容に納得できれば、返信は要りません。納得できないときは、通知の期日までに連絡します。期日をすぎると、取り消しを求める正式な権利を失います。通知には、4〜6週間ほどで小切手が届くと書かれています。

3.本人確認の依頼:「本当にあなたが申告しましたか?」

申告書を処理する前に、本人のものかを確かめたいという通知です。何か悪いことをしたから届くわけではなく、なりすましから納税者を守るための仕組みです。対象になる基準は、公表されていません。

ご自身で申告した覚えがあれば、通知の案内どおりに確認すれば終わります。覚えがなければ、その旨をIRSに伝えてください。確認の方法は、番号で変わります。
Letter 5071C: オンラインで確認できる
Letter 4883C: 通知に書かれた専用の番号へ電話する
Letter 5747C: 税務署の窓口で、対面で確認する(予約制)

期限が書かれていないレターも多いですが、返事をしないかぎり、申告書も還付も止まったままです。届いたらすぐに対応しましょう。当社の経験では、日本在住の方は、オンラインの認証が通らず、電話になる例が多いです。

4.ペナルティ・追加納税の通知:「税金を払ってください」

「Balance Due」などと書かれ、払うべき金額が載っています。CP14は払っていない税金の請求、CP11は申告書の修正で納める税金が増えた、という通知です。

通知の期日をすぎると、利子が増え、延滞のペナルティも加わるため、4種類の中で最も対応を急ぎます。ただ、慌てて払う前に、金額が正しいかを確認してください。すでに払った税金が、IRSの記録に反映されていないだけの例もあります。期日を確認して、すぐに専門家へ共有しましょう。

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当社の経験では、売却時の源泉税の証明書(Form 8288-A)がIRSで確認できず、還付のはずが「払ってください」という通知に変わった例もあります。

よくある「おかしな通知」

実務では、次のような通知にも出会います。多くは、慌てなくて大丈夫です。
還付金を受け取ったのに、60日レターが届き続ける:IRSの処理が追いついていないだけの例が多く、原本の保管で十分です。
「〇〇頃に還付します」とあるのに届かない:いつ届くかはIRSにしかわかりません。予定をすぎたら電話で確認します。
オンライン本人確認のあとに、「紙で送って」と言われた:指示どおり送り直します。失敗したわけではありません。

まとめ:4つの順番で確認しましょう

通知番号を見る
通知日を見る
上の早見表で、種類を調べる
期限が書かれていれば、最優先で対応する
種類がわからなくても、まずは慌てず、原本を保管し、全ページを撮影してください。申告を頼んでいる税理士や、売却を担当した不動産会社など、相談できる相手がいれば、すぐに共有しましょう。

フェニックスデールではIRS通知の確認・対応を行っています
通知の内容確認、IRSへの電話・書面での対応、ペナルティの確認・折衝、還付金が届かない場合の確認などを行っています。「何の通知かわからない」という段階でも、全ページをお送りいただければ、確認します。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別案件に対する税務アドバイスではありません。通知の内容や対応方法は、納税者の状況や通知の種類によって異なります。