2021年現在における、アメリカ不動産の空室率や賃料の動向をお届けします。

日本においては海外不動産に対する税制改正や、
新型コロナウイルスのパンデミックの影響が懸念される中、
アメリカでの賃料相場や空室率などはどうなっているのでしょうか。

今日は、アメリカ全体としての家賃レポートから現状を分析していきます。

家賃と空室数は対照的な動きをしている:ポイント1

まずは、
コロナパンデミックによって家賃にどう影響しているのかということを見ていきます。

■アメリカの空室指数と家賃の関係

Source:Apartment List The Inverse Relationship between Vacancies &Price

コロナパンデミックとなった2020年4月には空室率が上がり、
賃料を下げたりテナントが入れ替わる際の賃料の交渉が難しい状況でした。
それ以降は空室率は着実に減少し、アメリカでの家賃は上昇しています。

パンデミックによる不安などから引越しをする人が増えたために、
空室が一時的に増えたことが考えらます。

その後はレポートにあるように、
空室が下がると家賃が上がるという空室と価格が真逆に位置しています

2021年現在、売り手市場で物件の在庫がない状況:ポイント2

パンデミック前に比べると明らかに空室率が下がっています。
2021年に入ってからは特にその傾向が強く、
物件の在庫が減少していることに加え、
家を探している人が多く売り手市場が続いています

物件の在庫不足などからも、家賃が上昇する傾向にあることがうかがえます

ポイント1では家賃と空室の関係を見ましたが、
「Apartment List National Median Rent」からは、
コロナパンデミック前の家賃の傾向(Pre-Pandemic Trend)と
現状の推移(Actual)の比較もできます。

賃貸ニーズが高まり2021年の賃料は上昇傾向:ポイント3

2021年は賃貸ニーズも高まっており賃料が上昇傾向であることは、
ポイント1の家賃と空室の関係からも
ポイント2のコロナパンデミック前との比較からも読み取ることができます。

住宅の供給数が増えないと買いたくても買えない人が増え、
また収入が不安定な人は賃貸に流れていくので、賃貸のニーズは高くなります。

毎月の家賃の変化がグラフで可視化されているので、
ぜひアメリカの家賃レポートなどを参考にしてみてください。

まとめ

今回は『アメリカ不動産の空室率と賃料』のデータを基にレポートしました。

コロナパンデミックによって、
アメリカ国内の主要都市ほぼすべての空室率や賃料などに影響が見られます。

しかし、パンデミックにより一時的に下がった家賃は
ほとんどはもとに戻るだろうと予測されています。

Apartment Listでは、2020年と2021年の家賃の推移を比較しても、
2021年1月から現在までの家賃の上昇率をみても、
全国的には空室率が減り
パンデミック前よりも家賃が上昇しているエリアすらあることが分かると思います。

年間を通しての季節的な変動のみではなく、
新型コロナウイルスの影響も考慮しなければならないので、
しばらくは動向を見守るということも大切な要素になるでしょう。